2016
02.15

mikketaお客様インタビュー「あなたのmikketa教えてください!!」vol.4 井上彩音さん、杉谷杏奈さん

お知らせ, mikketa

0. プロローグ

お客様インタビュー、最後となる第四回は暗闇エンタテイメント(視覚障害者がアテンドとなり、光の一切入らない暗闇の中で様々なアクティビティを楽しむ体験)として大人気の
ダイアログ・イン・ザ・ダーク(http://www.dialoginthedark.com/)の企画スタッフ井上彩音さん、暗闇アテンドのずなさん(杉谷杏奈さん)のお二人にお話を伺いました。

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1. 「きゃー、なんだか楽しそう」ワークショップがつないだ御縁

mikketaとダイアログ・イン・ザ・ダーク(以下、DID)、そして井上さん&ずなさんとの出会いを教えて下さい。

(井上)DIDとmikketaの出会いは、岩田さんたちが代官山蔦屋書店でスツールを作るワークショップをやっていらっしゃった時に、偶然DID 代表の志村真介と理事の季世恵が通りがかって一目惚れしたのが最初だと聞いています。特に季世恵さんが「きゃー、なんだか楽しそう」と吸い寄せられたとか (笑)

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<代官山蔦屋書店でのスツール作成ワークショップ>

 

(岩田)はい、僕はもともとDIDのことが大好きで何度か経験していたので、声をかけて頂いてとても嬉しかったです!!

 

(井上)その後、秋のDID「五感の目覚めバージョン」という芸術やアートにちなんだ企画でmikketaさんとコラボレーションさせていただくこ とになり、DIDのエントランスでもmikketaのレターセットとかブレスレットとかいろんなものを販売させていただくことになりました。私はそこで折 り紙を見つけて、即座に2セット買ったんです。

実は、もともと折り紙がすごく好きで、家には折り紙専用ボックスもあるんです。よく母親と一緒に折ってます。あと、和紙もすごく好きで、産地へ和紙作りに行ったこともあるんですよ。

折り紙にするかレターセットにするかちょっと迷ったんですが、目の不自由なアテンドのみんなにも体感して欲しいなと思って、立体で触れる折り紙にしました。mikketaの一輪挿しがすごく素敵だったので、飾れるようにバラを折り紙で折ったのが最初の作品です。

 

(ずな)私は先ほど話が出た「五感の目覚めバージョン」でmikketaのもとになるあまり糸の山を触ったのがmikketaとの出会いですね。ちょっとマニアックな出会い方かも(笑)

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<実際に目の前でmikketa折り紙をおってもらいました>

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<目の不自由なずなさんに必要最小限のサポートで丁寧に折り方を教えてあげる井上さん>

 

2. mikketaの折り紙はできあがりが美しい

折り紙マニアの井上さんとしてmikketa折り紙はどうですか?

 

(井上)折ってみて、紙の硬さが折り紙にちょうど良いなと感じました。和紙なのと糸が練りこまれているという良さがあって、最終的に折り終わった時 に形になりやすいです。しっかりしているというか・・・柔らかすぎるとちょっとでも間違えただけでもすぐ破れちゃうんですよね。

あと、色糸がランダムに散りばめられているので、ひとつずつ出来上がりをイメージしながら折るのが楽しいですね。糸は紙の表にだけ出ているので、最 初にどこからスタートすれば最後に外から糸がきれいに見えるか考えて折ります。これはちょっと新しい折り紙の楽しみかたかも。一つとしておなじものはない からこそ、ですかね。

 

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(ずな)糸はもっと入っていると触ってわかってうれしいかも。ボコボコとはっきりしていると「あぁ、糸だ」って紙を触っても楽しいし、出来上がりを触っても面白い。

 

(岩田)なるほど!mikketa和紙は美濃の丸重製紙さんで作ってもらっています。丸重製紙の専務さんと常務さんは「和紙ブラザーズ」と名乗って いらっしゃってとてもおもしろいお二人です。糸を入れすぎるとだまになるおそれはあるけれど、和紙ブラザーズにお願いしてぎりぎりのラインを目指してみて も良いですね。今もランプシェードなどに向けて強度を高めたmikketa和紙を作ろうと新しく試作を開始しています。

 

(井上&ずな)ランプシェードができたらぜひDIDに置いてください!!真っ暗闇から明るいところへ移る間に、目を慣らすための少しだけ明るい部屋 があるんですけど、そこにmikketaのランプがあったら和紙の優しい雰囲気とも合ってとても素敵だと思います。それと、美濃に行って和紙ブラザーズに も会ってみたいな。

 

(岩田)そうですね、ぜひ遊びに来てください!!「触って楽しいランプシェード」っていうのも、いいかもしれないですね。

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<ランプシェードの試作品>

 

3. 暗闇の中では、毎日が発見と工夫で溢れています

mikketaはmikke(発見)と+α(工夫)というプロセスを大切にしています。井上さんは普段の仕事で何か発見したり工夫したりというのはありますか?

 

(井上)うーん…毎日が発見と工夫の連続で、あまりにも刺激的過ぎて「特にこれが」というのは思い浮かばないですね(笑)

例えば、暗闇の中で何をやるかという内容を考えるのは季世恵さんなんですが、最終的にはスタッフやアテンドみんなで相談しながらできあがっていくも のなんです。これってすごいことだと思うんですよね。代表の真介さんや季世恵さんとまだ20歳のずなが同じ「暗闇の内容をどうしていくか」について、対等 に対話して作り上げていくのって普通はなかなかないな、と。

なぜこれが可能なのか考えてみると、私たちは「暗闇を通してお客さんに楽しんでもらいたいし、色々なものに気づいてもらいたい」っていう思いがあっ て、その為の気付きは日常の仕事の中でぽんぽん出てきているのだということを全員が共有しているからだと思うんですよね。日々の発見と工夫の積み重ねが今 の暗闇につながっているというか。

 

(岩田)なるほど。確かにちょっと意識すれば毎日が「発見と工夫」に溢れていますよね。

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4. リアルな体験を暗闇での対話を通して追体験

ところで、ずなさんはどんなふうにDIDをミッケしたんですか?

 

(ずな)私はもともと視覚障害があって関西で暮らしていたんですけど、地元だと視覚障害者ってもともと少ないので盲学校にもあまり人がいなくてつま んないなと思って。東京の学校だと人と沢山話せるし競争もできるから、それで中学生から寮で暮らし始めました。親は高校行く時も大学行く時も、あともうす ぐ就職するんですけど今も「帰ってきたら?」ってずっと言ってます(笑)この話をすると人はすごいって言ってくれますが、自分では普通だな、と思ってま す。

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それで、高校の先輩がDIDでお仕事してて接客業楽しいよって誘ってくれたのが、興味を持ったきっかけです。視覚障害者にとってDIDのような接客業はやっぱり珍しいですね。一般的にはマッサージ師かプログラミングのシステムエンジニアが多いですから。

DIDは一人ひとりの個性をより活かせる場所だし、参加者の皆さんの人生ストーリーを聞くことができて、本当にすごいところなんだなって思っていま す。読書が好きなんですけど読書って自分ひとりでは経験できないことを知ることができるじゃないですか。私、これまででたぶん1000人くらいアテンドし ているんですが、DIDは読書のもっとリアル版というか。

たとえばアメリカに住むとかニュージーランドに行くとか、全部やってたら20年じゃ足りないし、80年でも足りないし・・・でも、DIDにいたら ニュージーランドで星を見た話とかイルカと泳いだ話が聞けたり、逆に暗闇の中で内戦をしているところを思い出したとか被災地に行ったことを思い出したと か、明るい話も暗い話も本当に色々聞けて。ちょっとおこがましいけど、参加者の皆さんの思い出とかを追体験できる、それが今やってて面白いって感じていま す。

 

(岩田)自分が二十歳だった頃を思い出すと同じ二十歳とは思えない…素晴らしい経験をされていますね。参加者だけでなく、アテンドの皆さんにとっても素敵な場ですね。改めてDIDのことが好きになりました。

 

5. エピローグ

井上さんとずなさんはDID入社が同期ということもあり、和気あいあいと楽しくインタビューは進みました。ご紹介しきれなかった面白いエピソードも とってもたくさんあります。言葉でお伝えするのは難しいDIDの魅力…このインタビューでも全然語りきれてはいないので、ぜひ実際に体験してみて頂ければ 嬉しいです。

今回のインタビューや商品に対するご意見・ご感想がありましたら、ぜひ hello@mikketa.jpまでご連絡ください。あなたのmikketaの使い方、お待ちしています!

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今回インタビューでお話いただきましたアイテム

 

Origami Set / 折り紙

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